どうも、シオ兄(@conan_sio2)です。
今回は、2023年6月21日サンデー30号掲載の名探偵コナンFILE.1115についての感想と考察を書いていこうと思います。
FILE.1113から始まった新章の解決編となる今回のFILE.1115。
前回のFILE.1114で伊織の過去、そして紅葉の祖父が元総理であることが明かされました。
ここからストーリーが大きく進展するか…。
今回のシリーズの考察は以下からどうぞ。
-1.jpg?resize=160%2C90&ssl=1)
.jpg?resize=160%2C90&ssl=1)
今回の流れ
インカムの向こうの犯人に悟られないように、スマホ画面に表示されるコナンからの指示を伊織に見せる服部。
ジュースを吟味するフリをさせて、いくつかの問いに答えさせたコナンは、
- 伊織は誰かに脅されてUSBメモリーを探させられている
- その脅している人というのは、服部たちの後ろの席にいる人物
- 伊織を監視しながらインカムに指示を出している人もいる
- 犯人はまだいるかもしれないが、少なくとも2人以上はいる
という状況を把握しました。
その上で、とりあえずその2人を捕まえたいから自分たちの作戦に乗るよう伊織にお願いしました。
服部と伊織のつまらないやり取りに痺れを切らした犯人は、再び紅葉を人質に取っていることを認識させ早く服部を追い払うよう指示を出します。
服部からUSBメモリーを受け取った伊織は、犯人の指示通り13号車と14号車の間の洗面台にUSBメモリーを置きに行った後、ライターの男のところに戻りました。
車内販売員とすれ違った後、その先に服部が作戦決行の合図を出しているのが確認できたので、コナンからの指示通り、伊織は犯人との会話の声を電波不良を装ってだんだん小さくさせました。
それに苛立った犯人は思わず大きな声を出しますが、それを目当てに服部は犯人を特定します。
そして服部は和葉にも電話で指示を出し、後ろに座っていた刃物の男の頭上の荷物置きからスーツケースを下ろしその男の頭に落とします。
その後側にいたお爺さんから拝借した杖による服部の剣術と、和葉の合気道によって見事2人の犯人を確保しました。
その間伊織は置きにいったUSBメモリーを回収しに洗面台に向かいますが、どこにも見当たりません。
洗面台を挟んだ二つの車両から客は誰も出ていないという服部と和葉の証言から、さっきすれ違った車内販売員が車両から出るとき会釈していなかったことを思い出します。
トイレを確認してみると制服を脱がされ縛られている女性を発見し、それと同時にその制服を着た3人目の犯人が紅葉たちの前に現れ刃物で彼女らに襲いかかりました。
その瞬間、伊織は身を呈し自分の胸を盾にして刃物を受け止めます。
すぐさま服部が駆けつけその犯人を制圧しますが、伊織の胸には刃物が深く刺さったまま…。
紅葉が気を動転させながら心配していると、伊織は涼しい顔でその刃物を抜き、胸ポケットにしまってあったカルタの束を出して見せます。
一安心した紅葉は、「やっぱり、小も大を兼ねますやん!一枚一枚は薄くて小さいカルタの札でも…ようけ重なると厚くて硬い盾になる…」と。
忘れたかもしれないが、昔伊織に同じことを言ったことがあるという紅葉に、伊織は優しい表情をしながら「忘れるわけありません…それで私は公安を辞め…貴女の執事になったんですから…」と心の中で返しました。
新幹線が東京駅に着くと、事前にコナンが呼んでおいた目暮警部たちによって3人の犯人は身柄を確保されました。
その後の調べによって、USBメモリーの中身は、今回の3人の犯人と鶴城議員によってその秘書がビルの屋上から突き落とされているところを偶然向かいのマンションの住人が捉えた動画で、それを揉み消すために鶴城議員が3人に指示を出し今回の事件が起こったということが判りました。
服部とコナンがなぜ伊織が脅されていると解ったかというと、戻ってこないのを不審に思って様子を見にいったら、変なインカムをつけて知らない男の体をゴソゴソ探っていて、伊織が離れたあと自分もその男を調べたら太ももの変な文字に気付き、コナンにその文字を見せたら靴下にUSBを隠していることが判って、その中身をタブレット端末で確認して事件を把握したというものでした。
それを聞いた伊織は、服部はやはり紅葉の旦那に相応しいと大絶賛の評価をします。
駅のホームでそんな会話をしていると、すれ違うように安室と風見が階段を登ってそのホームに上がってきました。
その時、風見は警察学校時代の同期がいた気がすると安室にボソッと言い、とても優秀で降谷と同じ部署に配属されたが今は辞めたらしいということを説明しました。
安室は誰かと会うためにここに来たようで、誰と会うかは風見に言わないまま、伊織たちが乗っていたと思われる新幹線の同じ13号車に乗り込みました。
しかし、会う予定だった人物はそこには居らず…
するとその車両からスマホの着信音が聞こえ、安室はその音をたどってスマホを見つけ、着信に出てみると、「窓の外を見よ…」という声が。
安室自身のスマホも同時に着信が鳴っていましたが、電話の向こうの声の指示通り窓の外を見てみると、隣の新幹線の座席に、黒い上着を着て白髪で白い口髭と顎髭を生やし杖を持った老人風な男性がスマホで電話をしながら座っていました。
電話の相手と思われるその男は、「江戸川コナンを調べ上げろ…骨の髄までな…」と安室に指示を出します。
了解しましたと返事をする安室は、今度は自身のスマホの着信に出てみると、その相手は黒田兵衛でした。
すぐに電話に出なかったことと上擦っている声から安室の様子を心配し、「何かあったかのか」と問いましたが、安室は「いえ…何でもありません!」と険しい表情で返しました。
気になる点の振り返り
今回のFILE.1115では、話の最後に謎の老人が登場しました。
他にもいろいろ気になる点があるのでそれぞれ触れていこうと思います。
鶴城議員
USBメモリーの中身は、ライターの男が言っていた通り、やはり鶴城疑惑の真相を捉えた証拠のデータでした。
前回の考察記事で、鶴城議員は黒の組織と関わりがあるんじゃないかと予想しましたが、そこまで大層なものではなさそうですね。
『小も大を兼ねる』
前回のFILE.1114で、『小も大を兼ねる』というのが伊織の腕の傷を治すために貼った小さい絆創膏のことを言っていたと判ったのですが、今回のFILE.1115でも胸ポケットのカルタのくだりの際に、後付け的な感じですが『小も大を兼ねる』というワードが出てきました。
紅葉は3年前の元総理の別荘の事件の時にも同じことを言ったことを伊織は覚えていないだろうと思っていましたが、伊織はしっかり覚えていました。
伊織「忘れるわけありません…それで私は公安を辞め…貴女の執事になったんですから…」
少年サンデー『名探偵コナン』FILF.1115より引用
伊織のこのセリフから、『小も大を兼ねる』という言葉が今の伊織を伊織たらしめるような、かなり意味のある言葉だったことが解ります。
伊織が紅葉の執事になった経緯や詳細な過去については、この後また語られることでしょう。
謎の老人
FILE.1102、単行本103巻『怪盗キッドの王冠マジック』の最後に登場した、コナンのお手柄ニュースの記事が表示されたスマホの画面を杖で突き壊す老人と同一人物であろう老人が今回また登場しました。
そしてその老人はスマホを通じて安室と話をしています。
その内容も、「江戸川コナンを調べ上げろ」というもので、ラムからの「工藤新一の情報を要求する」という指令に続き、コナンにとってかなり旗色の悪い展開になりそうです。
考察
伊織の過去に触れるというのが今回の新シリーズのメインでしたが、伊織の過去については一旦置いておいて、最後に登場した老人について色々考察していこうと思います。
まず、新幹線の座席の後ろに備え付けられたポケットに入れられたスマホについて考えてみましょう。
そのスマホがあったのは、伊織たちが大阪から東京に来るために乗った新幹線の13号車と思われます。
安室は伊織たちとすれ違うようにホームに上がってきてその車両に乗り込みますが、誰も乗っていないことに驚きました。
おそらく安室は、誰かからその新幹線の13号車に乗り込めという指示を受け、てっきりその指示を出した人物(もしくはその関係者)が13号車にいると思ったのでしょう。
出発時刻が迫っているというのにその車両に誰も乗っていなかったのは、紅葉が平次と同じ新幹線に乗るためにしたのと同じように、安室にスマホを取らせ通話することを目的にその車両の全座席を買い占めたと考えるのが妥当です。
では誰がそのスマホを置いたのか。
もちろん一般の客人の誰かの置き忘れではありませんね。
着信元が謎の老人だということを考えると、安室に老人と話させるためにその老人の関係者が置いたものと考えて間違いないでしょう。
メタ的な推理になってしまいますが、「新幹線が大阪から東京に着いた際に誰かがコッソリ13号車に忍び込みサッとスマホを置いてその場を去った人物がいた」的なことがFILE.1116以降で明かされるようなことにはならないはず。
だとすれば、スマホを置いたのは直前まで13号車に乗っていた人物である可能性が高いのではないかと。
13号車に乗っていたのは平次と和葉と紅葉と伊織4人の他に数名ほどの乗客。
FILE.1113〜FILE.1115まで、鶴城疑惑関連の犯人以外怪しい人物はいなかったですし、老人が「江戸川コナンを調べ上げろ」と言っていたことから、平次や和葉がそんなことを言う人物と関わりがあるとは到底思えません。
つまり、消去法で考えるとスマホを置いたのは伊織なのではないかと推察します。
下車するタイミングなどで誰にも怪しまれずに座席の後ろポケットにスマホを忍ばせることなど、元公安であることを考えれば造作もないでしょう。
安室に同行していた風見が過去同期であった伊織に気付いたという描写をわざわざ描き、その伊織は安室と同じ公安だったという風見の話を遮るように安室が風見の元を離れたというのも何か意味のある描き方だと思います。
仮にスマホを置いたのが伊織だとして、老人の正体が単行本103巻『怪盗キッドの王冠マジック』に出てきたコナンを憎んでいると思われる老人と同一人物だとしたら、伊織とこの老人はどういう関係なのか…そしてこの老人は一体誰なのか…
コメント
犯人たちはUSBメモリーのことをどうやって知ったのでしょうか?
ライターの男が「時間の真相が分かる特ダネのデータを持っていくから待ってろ」と日売新聞社に大声で電話していたのを犯人が聞いたので、それでUSBを持っているとわかったようです!
なぜそのデータが入った媒体がUSBだと断定できたかは謎ですが…(板倉卓の事件の時はフロッピーディスクでしたが、時代に合わせてでしょうかね…)