どうも、シオ兄(@conan_sio2)です。
今回は、2023年11月8日サンデー50号掲載の名探偵コナンFILE.1119の感想と考察を書いていこうと思います。
前回から約2ヶ月空いて新章開幕となります。
今回の流れ
ベルツリータワー展望デッキからニョキッと伸びた細長い物体。
宝石鑑賞と東京の街の絶景を同時に楽しめると鈴木財閥が50億円ものお金をかけて増設したという『天空の展示室』。
その展示室には、今夜0時に怪盗キッドが盗むと予告した世界最大級のタンザナイトが飾り付けられたイス『青の玉座(アズール・スローン)』が展示されており、それ目当てに観覧客の列が絶えない状況と、防犯カメラは展示室出入り口を映す一台のみという心もとない警備体制であることをテレビリポーターが紹介しています。
その中継映像を自身のスマホでチェックしながら、狙っている獲物が外部に突き出た空間に配置されているというこの状況に「行きは良い良い帰りは怖い」と形容する怪盗キッド。
展示時間終了後、観覧客は続々と展示室から退室していきます。
この中にキッドが紛れているかもしれないとドキドキする園子に対し、京極がいるんだから大概にしなさいと呆れた様子の蘭。
キッドはアイドルの推し活みたいなものだからと都合のいい調子で反論し、逆に蘭と新一の最近の状況について聞き返します。
たまに電話やメールで事件の話で盛り上がってるとにこやかに話す蘭に、付き合ってるんだからデートぐらいしなさいと一喝。
新一をヤキモキさせるようなイイ男(探偵ならなおBEST)が蘭の前にひょこっと登場することを期待するくらい、新一には危機感が足りないという園子。
そんな話をしていると後ろから怒号が聞こえ、目を向けるとそこには次郎吉と中森警部がいました。
どうやら中森警部は、防犯カメラが一台しかないということに加え、予告時の警備は出入り口に機動隊員一人だけという手薄な警備体制を敷く次郎吉に怒りが湧いていたようです。
この指摘に対し次郎吉は冷静な様子。
キッドが犯行を起こすのは晴れた日が多いという過去の傾向から、マントが雨で濡れたらマントが重くなり空を飛ぶことができない、すなわちキッドは湿気に弱いという部分に着眼します。
湿気による顔の汗で変装も崩れやすいからと自信たっぷりの次郎吉に中森警部は納得した表情を浮かべ、珍しく次郎吉のアイデアを褒めました。
しかしこれはある協力者からの助言とのこと・・・
実際に展示室を見てもらおうと中森警部を展示室へ案内する次郎吉、そしてそれについていく蘭・園子・コナン。
展示室に繋がる出入り口はビニールのカーテン一枚で隔てられているのみで、入ってみると確かに防犯カメラが天井から一台だけ吊るされている状況。
そのカメラが向いている先が展示室の扉となっており、扉が開いていれば『青の玉座』まで一直線に見通すことができる間取り。
扉とその周りの壁には黒地に光る線が入っており、この光る線は1秒ごとにランダムで色が変わるようになっていて警備室のモニターの外枠に入った線の色と連動しているという仕組みだそう。
キッドの弱点であろう湿気に関する装置『ミスト発生装置』の説明は、ちょうどその場に現れたこの天空の展示室の設計施工を担当した吉田工業社長の吉田陽太郎に任されました。
しかし吉田社長は昨夜のカラオケで喉を潰したようで、社長に付き添っていた同社技術部部長の加勢が説明を引き受ける形になりました。
加勢曰く、簡単にいうと巨大な加湿器だそうで、防犯カメラのある空間の四隅に設置されたミスト発生装置から水蒸気が噴射され、自分達が着ているような防護服を着ていないと1分足らずで服がグッショリ濡れてしまう環境になると実演しながら説明をします。
そのまま吉田社長・加瀬部長を含む数名は展示室の最終チェックがあるからと、次郎吉と中森警部は警備室で待っているようにと言い残して展示室の中に入っていきました。
展示室の最終チェックが完了したと、吉田社長らが防犯カメラ越しに警備室にいる次郎吉らに報告します。
10分もせずに予告時間になるのですぐにその場から引き上げるようにと指示を出す中森警部。
防犯カメラに映し出された光る線の入った壁と扉が水蒸気でモヤモヤしていることに不安を覚えたのか、中森警部はまだこのキッド撃退システムを信頼しきれていない様子。
たとえ映像がハッキングされてループ映像を流されたとしても、警備室内のモニターの外枠に入った線と色が合っていなければすぐにバレる寸法だと強気な様子の次郎吉。
最終チェックを行なっていたスタッフらが展示室の出入り口から続々で出ている最中、急に出入り口の周りだけ停電が起こります。
予備電源が入るまであと30秒、緊張感が走る中モニターの映像に目を凝らしていると、光る線が不自然に揺らいでいることにコナンが気がつきました。
その瞬間コナンは展示室に向かって走り出します。
警備室から出ていくコナンと入れ違いに警備室に吉田社長夫人が入ってきて「主人から妙なメールが届いたと」中森警部に知らせます。
同時に吉田社長の秘書上地もたった今社長からメールが届いたと警備室に駆け込んできました。
メールには「宝石は私が死守する」と。
コナンが展示室出入り口に着くとちょうど予備電源が入り照明がつきました。
予想通りといった感じで、防犯カメラの前にルーバーレンズが挟まれているのを発見します。
そして展示室へと繋がる扉の前まで進み展示室の中を見ると、防護服を着たキッドと、青の玉座に胡座をかきながら右額の銃槍から流血して絶命している吉田社長の姿がありました。
コナンから疑いをかけられたキッドは自分じゃないと焦った様子を見せます。
玉座の足元には拳銃が落ちていましたが、火薬の匂いはしないことや着替えて逃走する暇などなかったことなどから犯人は自分じゃないと必死に弁明します。
自分が展示室に入ったらもうすでにこの状態だったと自らの疑いを晴らすのに躍起になっていると、「今です!展示室の扉を封鎖してください!」と突如警備室に現れた鹿撃ち帽とコートを装った青年の指示に次郎吉が反応し扉を閉めました。
協力者の正体がわかり呆れた様子の中森警部に対し、誰?と不思議がる園子。
電話で機動隊に展示室前に集結するよう指示を出し自らも展示室に向かう青年とそれに続く次郎吉と中森警部。
蘭がうろ覚えな記憶から「確かお父さんが警視総監の高校生探偵だったかな?」と声に出しながら思い出していると、こんな展開待ってましたと言わんばかりの表情を浮かべる園子。
扉の向こうに機動隊が続々集まってきている気配を感じ万事休すのキッドに対し、コナンは現場や被害者を細かくチェックしています。
このままでは十中八九キッドが犯人にされてしまう状況。
今まで犯罪を犯してきた報いとして今回いっそのこと捕まったらどうだキッドの危機的状況を軽くあしらうコナンですが、真実を明らかにするのが探偵だろと語気を強め助けを求めるキッドに、協力してもいいが条件があると言い出します。
強行突破を図っているだろうと盾を構え扉が開く瞬間を待っていた機動隊・青年・次郎吉・中森警部、そしてモニターからその様子を眺めていた蘭と園子が目にしたのは、防護服を着た工藤新一とコナンでした。
事件のことを新一に話したら、ちょうど近くにいて気になって来たという設定にしたようです。
まさかの工藤新一の登場に、「実に興味深い…」と相手を見透かすかのような眼差しを向ける青年に、「初めましてだよな?白馬探君」と返す新一。
気になる点の振り返り
それでは気になる点や描写について振り返っていきます。
ポールの撤去
まずは次郎吉が中森警部に展示室の案内をする場面。
展示室の出入り口を入り、ミスト噴射装置が設置されている空間の中の防犯カメラと、そのカメラが向いている先に扉があることを説明するシーンですが、その時、警備員?機動隊?が出入り口の外にポールを運び出している様子が描かれています。
これは観覧客の出入りを整理するためor観覧客から玉座まで一定距離を保つために配置されていたポールだと推測できますが、わざわざこのポールを片付けているところを描くということは何か意味がありそう・・・
ポールを撤去しているシーンは2コマあるのですが、そこに描かれている防犯カメラが1コマ目には影があって2コマ目はその影がないように見えます。
この違いが印刷過程によって生じたものではないとしたら、この影はルーバーレンズが設置されたことによってできた可能性が高いのですが、その次のコマでも防犯カメラが描写されていますがそれを見る限りこの時点ではルーバーレンズはまだ設置されていなさそうなんですよね。
つまりこのポールを運び出すという意味ありげなシーンはスルーしてもいいのかなと。
吉田社長の咳と左手薬指の指輪痕?
吉田社長が昨夜のカラオケで喉を潰したというのも引っ掛かります。
しきりに咳き込んでいる描写がありますが、いかにも怪しいです。
そしてこの咳を左手の握り拳で押さえるシーンに、その左手の薬指に指輪の痕らしき線が入っています。
このあと社長夫人が登場しているので、これによってこの吉田社長は結婚していることが判明し、となるとこの指の痕は結婚指輪の痕だろうと推測できます。
外す理由が何かあったのでしょう。
事件と関わりがあるのか・・・
ミスト噴射時の音
犯行予告時間前の最終チェック時、ミストの噴射が轟音とともに描かれています。
短時間でミストを噴射し部屋を水蒸気で満たすほどのパワーですからそれなりの音は鳴るんでしょうが、それにしてもわざわざ描く必要があるのかと思うとやはり何か事件に利用されていそうな気がします。
考察
今回もなかなか難しいですね。
まず、吉田社長を◯したのは誰かを考えてみます。
怪しいのは社長夫人のさつきと秘書の上地、そして部長の加勢。
怪しいというか、メタ的にはこの3人のうちの誰かでしょう。
動機となりそうなエピソードは今回の話の中では無かったので、あくまで現時点での推測になりますが、社長の薬指に結婚指輪がなかったことが◯人に至らしめる動機の一部であると考えることができます。
よって、一番怪しいのは結婚相手であるさつきです。
さつきが犯人であると仮定した場合、吉田社長を◯すため、最終チェックに展示室に入っていったスタッフに紛れる必要があります。
最終チェックの最中、何らかの方法で社長を玉座に座らせ、他のスタッフの目を盗み噴出されるミストと共に鳴る轟音で銃声をかき消しつつ射◯。
そして、今度は付け髭やメガネ等で社長の姿に変装(フード付きの防護服のため、口元や目元だけ変装できればいいし、水蒸気で視界が悪いため細かく変装できなくてもOK)し、防犯カメラ越しに警備室内の中森警部らに最終チェックを終えたと顔を見せながら報告(喉が潰れていることを理由に頷く程度の挙動)、その後展示室を出たあと停電の暗闇を利用して変装と防護服を外しどこかに脱ぎ捨て警備室に向かい主人から変なメールが届いたと現れる。
と、こういう流れなんじゃないかと推理します。
今回のサンデー、事件そのものよりも白馬探が登場したことが熱いですね。
次郎吉の協力者として今回の話だけで終わるのか、はたまた組織編に絡んでくるのか・・・
次回以降が楽しみです。
コメント