どうも、シオ兄(@conan_sio2)です。
今回は、ボーイッシュなボクっ娘探偵の世良真純が、どうしてコナンのことを『魔法使い』と呼んでいるのかについて考察していこうと思います。
世良真純とは
まずはじめに、世良真純がどんな人物なのかをおさらいしておきましょう。
初登場は、アニメ646話〜647話『幽霊ホテルの推理対決(前編後編)』で、単行本だと73巻です。
コナン、蘭、園子はケーキバイキングを食べるためバスに乗って杯戸ホテルへ向かっていたのですが、その同じバスに乗り合わせていた世良真純も杯戸ホテルに行く途中だということで、ひょんなことから知り合いになります。
杯戸ホテルに到着すると、そこでちょうど転落◯の事件に遭遇することに。
この転落◯を自◯ではなく他◯だと指摘する真純は、自らを『コナンと同じ探偵だ』と名乗り、コナンと真純の2人の活躍で事件は解決しました。
そして後日、なんと新一と蘭が通う帝丹高校2年B組に転校生として再び蘭と園子の前に現れたのでした。
先の事件でコナンと知り合った真純は、以後、コナンのことを探るような様子で何かにつけコナンや蘭に同行するようになります。
世良真純がコナンを魔法使いと呼ぶオモテの理由
さて、ここからが本題です。
何かにつけコナンと行動を共にしてきた世良ですが、コナンの言動から、真純がコナンに対して持つある疑いが徐々に確信へと変わっていきます
その疑いというのは、「コナン(新一)は幼児化したのではないか」という可能性です。
実は真純は、幼少時代の新一と会ったことがあるのです。
この時の話はアニメ881話〜882話『さざ波の魔法使い(前編後編)』で、単行本だと92巻に収録されています。
留学で渡米していた赤井秀一が日本に一時帰国するからということで、真純と秀吉、そして母のメアリー世良は一家揃って海水浴に来ていました。
ずっとアメリカにいた赤井秀一は、妹である世良真純とはそこで初めて会います。
まだ6歳ほどの初めて会う妹を前に、無愛想な態度の秀一。
全く笑わない兄の秀一をどうにかして笑わせたいと真純は側転してみたりパラソルに登ってみたり鼻にフライドポテトを突っ込んだりしてみますが、その努力も虚しく全て失敗に終わります。
そこに現れた新一少年。
目のアザや海外を飛び回っている等の特徴から、秀一をピエロだと推理します。
その推理を聞いた秀一は大笑い。
真純があれだけ頑張って笑わせようとして失敗したのに、そのつもりが一切ない新一が秀一から爆笑を掻っ攫いました。
その後、海水浴場で起きた事件を見事解決した秀一。
その秀一に対する新一の生意気な発言で、またも秀一は大笑い。
二度も秀一を笑わせた新一を、真純は「魔法使いだね!」と言ったのでした。
以上、世良真純が新一を魔法使いと呼んだ経緯です。
魔法使いと呼ぶ本当の理由
普通に考えれば、上記のように全く笑わない兄の秀一をいとも簡単に笑わせたからというのが妥当な理由に思えます。
しかし真純によると、新一を魔法使いと呼ぶのは、他に本当の理由があるとのこと。
世良真純「君にはわからないだろうな…ボクが君を魔法使いと呼んでいる…本当の理由はね…」
(名探偵コナン92巻より引用)
笑わない兄を笑わせたことを「魔法使い」と言ったのなら、その理由はコナンでも推測できると思います。
少なくとも、さざ波事件の時に真純が言った「魔法使い」はこの意味で言ったと考えて間違いないでしょう。
ただ、それから10年経った後の↑のセリフ「君にはわからないだろうな…ボクが君を魔法使いと呼んでいる…本当の理由はね…」の本当の理由は、さざ波事件から10年経過するまでの間で、コナンを魔法使いと呼ぶに相応しい新しい出来事が真純の周辺で起きたと考えらえます。
そして、これはいくら頭脳明晰なコナンでもその理由はわからないだろうと・・・
ではその本当の理由とはなんなのか。
ここで注目したいのは、やはり、笑わない男赤井秀一。
真純に秀兄秀兄と慕われていた赤井秀一は、組織に潜入している水無怜奈がNOCだとバレるのを防ぐために『赤と黒のクラッシュ』で◯を偽装しました。
『赤と黒のクラッシュ』は単行本56~59巻(アニメ491話〜504話)に収録されています。
コナンの計画通り、この一件で組織に赤井秀一が◯んだと思わせることに成功しました。
が、真純には偽装○のことは伝えていません。
真純は秀一は本当に○んだと思っているのです。
なぜ実の妹である真純に本当のことを教えないのか。
それは、偽装○のことを伝えると、真純と赤井秀一に血の繋がりがあることを知っている組織の人間に標的にされかねないからです。
ここからは私の考える仮説になりますが、大好きな兄が○んでしまったとすれば、真純は悲しみに暮れ暗く塞ぎ込んだはず。
兄のことを笑わない人と言っていたのに、いつの間にか真純本人が笑わない人になっていたと。
鈴木園子「しっかしあんた、底なしに明るいわね!」
世良真純「そうか?まぁ昔、全然笑わない人がいてさ…」
(名探偵コナン76巻より引用)
兄が亡くなったと分かった時は辛かったはずですが、それなのにいま園子にこう評価されているのは、笑顔を失った真純を明るい方向へと引っ張った出来事があったか、あるいはそういう人物がいたはず。
そう、「魔法使い」のコナンです。
世良真純「君にはわからないだろうな…ボクが君を魔法使いと呼んでいる…本当の理由はね…」
(名探偵コナン92巻より引用)
このセリフ、実は真純は頬を赤らめながら言っているんです。
コナンと行動をともにする時間が増えるほど、コナンの周辺を探るという元々の目的の他に、特別な感情が芽生えてきたのではないかと個人的には推察します。
世良真純:「・・・・・・(やっぱボク・・・悪い子だな・・・)」
(名探偵コナン77巻より引用)
コナンと蘭を見て、涙ぐみながら真純がこう思ったシーンがありました。
コナンと蘭に対して何か良くないことをしてしまった、あるいはこれからそういう行為をしてやるぞという雰囲気です。
ではその良くない行為とはどういうことなのか。
それは、2人の間に割って入ることです。
コナンと蘭が一緒にいる状況で、蘭に「じゃあ今から電話してみるのはどうだ?」と新一に電話をかけるように仕向けたり、コナンの蝶ネクタイを指摘したり・・・
明らかに、コナンの正体が新一だと蘭にバラそうとしています。
コナンに対して芽生えた特別な感情というのが恋愛感情だとしたら、納得できなくはない行動です。
悪いとは思いながらも、そうしたくなる意地悪さに、自分を悪い子だと言ったのではないでしょうか。
他人同士の色恋沙汰には人並みに察することができるコナンですが、灰原のこと然り自分ごととなると途端に鈍感になるコナンの特徴を知って、君にはわからないだろうなと言ったとすれば辻褄が合います。
まとめると、笑うことを忘れ塞ぎ込んでいた自分を、恋心が明るく前向きにさせてくれた、その相手がコナンであり、そうさせた彼を本当の理由で魔法使いと呼んだのではないでしょうか。
そしてもう一つ注目すべき事柄として、メアリー世良。
メアリー世良はさざ波事件の時は実年齢通りの大人の姿でしたが、その後イギリス・ロンドンでベルモットにAPTX4869を飲まされ、新一同様に幼児化させられています。
そしてロンドンと言えば、単行本71~72巻(アニメ616話〜621話)に収録されている『ホームズの黙示録』。
この一連のストーリーの中で、コナンがウィンブルドンの試合を観戦している最中、「Minerva! I’ll help you! I’m Holmes’ apprentice!
(ミネルバ!ボクが助けてあげるよ!ボクはホームズの弟子だからさ!)」と、試合中のミネルバに声をかけた場面がテレビに映ったというシーンがあります。
一旦時系列を整理しておきましょう。
さざ波事件(今から10年前)➡︎ロンドンでメアリーが幼児化(コナンがテレビに映る前)➡︎『ホームズの黙示録』にて幼児化したコナンがテレビに映る
となります。
世良真純と幼児化して帰宅したメアリーがこのテレビ中継を見て、さざ波の事件で自分を「ホームズの弟子」だと言った新一少年と、テレビに映ったコナンを重ね合わせました。
ロンドンへの飛行機の乗客リストを調べた結果、工藤新一が高校2年生(17歳)として搭乗していることが発覚。
テレビに映った少年は新一の弟かもしれないと真純は思いますが、新一に弟はおらず、連れの2人(蘭と小五郎)も親戚ではないとメアリーの仲間の調べで分かっています。
だとすると、何らかの手段を使ってコナンが一時的に新一の姿に戻ったのではないかとメアリーと真純は考えました。
幼児化させられた母メアリーを元に戻せる手がかりを掴めるかもしれないという希望が生まれます。
そんな希望を持たせてくれたコナンを、魔法使いと呼んだのではないでしょうか。
おわりに
世良真純がコナンを魔法使いと呼んだ理由は以下の3つであると推察します。
- 笑わない兄を簡単に笑わせたから
- 兄の○で明るさを失ったが、恋心のおかげで前向きになれたから
- 幼児化した母メアリーを元に戻せる希望を与えてくれたから
今や100巻を超える超大作となっているので、この件の考察に不可欠な重要なシーンを見落としている可能性があります。
「いや、ここはこうだ!」
「こういうことなんじゃないか?」
という気づきがあればぜひコメントください!
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