どうも、シオ兄(@conan_sio2)です。
2023年公開の劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』のラストで、衝撃的な事実の可能性を仄めかすようなシーンがありました。
今回はそのことについて考察していこうと思います。
流れのおさらい
はじめに、そのシーンまでの流れをおさらいしましょう。
まずは映画の序盤、灰原はフサエブランドから発売されるイチョウを象った限定ブローチが欲しいがため、購入整理券が貰える列に並びます。
その結果、最後の一枚の整理券は灰原の手に渡り、灰原の後ろに並んでいた着物姿のおばあちゃんは整理券を貰えませんでした。
どうにかならないかと困っている様子のおばあちゃんを見て、灰原は「値段見てなくて。私には高かったから。」と言って整理券をおばあちゃんに譲りました。
灰原は大のフサエブランドファンなので本人も欲しかったと思いますが、おばあちゃんに負い目を感じさせないよう子供らしい理由をつけて譲ってあげるという優しさを見せます。
その様子を上から見ていた園子は、「優しいとこあんじゃん」と普段クールな態度をとる灰原を見直すというところで一旦このブローチのくだりは終わり。
そしてラストシーン。
再び着物のおばあちゃんが現れるのですが、実はその姿は変装でした。
正体は誰だったかというと、まさかのベルモット。
おばあちゃんに扮するのに利用していたその着物の帯には、映画序盤で灰原が譲った整理券で買えるイチョウのブローチが付いていました。
ブローチを欲しがるベルモット
目的は灰原か、否か
おばあちゃんが実はベルモットの変装だったということはここでは問題ではありません。
注目すべきは、変装してまでブローチの列に並んだのは、灰原に接触するためなのか否かという点です。
ブローチは灰原に接触するためのただの口実だったのか、それとも個人的にブローチが欲しかったのか。
もし後者だとすれば、記事冒頭で書いた衝撃的な事実に繋がる可能性があります。
それを判断するには、以下のシーンを読み解く必要があるでしょう。
整理券のシーンの前、バーボン(安室)が運転する車内でベルモットが操作するスマホ画面にフサエブランドの限定ブローチの広告が出ているというシーンがあります。
※ちなみにこの時スマホを操作するベルモットの指には緑色のネイルが施されており、ベルモットが変装したおばあちゃんも緑色のネイルをしていたので、ここにおばあちゃん=ベルモットと分かる伏線が用意されていました。
さて、ではこのシーン、❶限定ブローチは灰原に接触するためのいい機会として利用できるということを示しているのか、それともそんな意図は無く、❷のちに変装して個人的にブローチを求めに行くほどの興味がその広告から沸いたというただそれだけのシーンのか。
仮に前者だとすれば、伏線としてはやや不自然というか不十分なように思います。
では後者はどうかというと、ラストシーンで実際にブローチを身につけている点から、灰原に接触するためならわざわざ購入までする必要はないということを考えると、後者の方が有力でしょう。
導かれた可能性
つまり、ブローチの広告がベルモットの目に留まり、それに惹かれておばあちゃんの姿に変装してブローチを求めに行ったらたまたまそこに灰原が居た、そして運よくその灰原から整理券を譲り受けブローチを手にした。
であるならば、ベルモットはフサエブランドのファンである可能性が極めて高いです。
ベルモットとフサエ・キャンベル・木之下の関係
フサエの正体
フサエブランドを手がけるフサエ・キャンベル・木之下。
彼女は40年前の阿笠博士の初恋相手として、単行本40巻の『イチョウ色の初恋』(アニメ421~422話)で登場する金髪の女性です。
元々は木之下フサエという名前でしたが、両親の離婚後、アメリカで母親が再婚しフサエ・キャンベル・木之下となりました。
当時、その話を阿笠博士の淡く切ない恋のエピソードというただそれだけの話に過ぎないと読み流していましたが、今回の『黒鉄の魚影』でフサエブランドがベルモットに絡んで出てきたことで、気になってもう一度その話(『イチョウ色の初恋』)を見返してみると、衝撃的な気付きがありました。
フサエの運転手であり、フサエの母の再婚相手の友人であるビリーと呼ばれる男が、車内でフサエに向かって「OK、ボス」と言っているシーンがあるのですが、このセリフ、どこかで聞き覚えがあると思って調べてみると、ベルモットがボスに対して言うセリフと同じなんです。
ベルモット「OK・・・ボス・・・」
(名探偵コナン42巻より引用)
これを単なる偶然と片付けるわけにはいかないような、さらに驚くべきシーンが単行本102巻に載っています。
人工呼吸器のようなものをつけた、ボスと言われている烏丸蓮耶を思わせるような老人風な人物の運転手をする男が、このビリーの風貌に酷似しているのです。
ビリーとこの運転手が同一人物かどうかは分かりませんが、人工呼吸器の老人と運転手が組織の人間なのは間違いないでしょう。
もしビリーとこの運転手が同一人物だとすれば、フサエも組織の人間ということになります。
いや、組織の人間どころか、ビリーがフサエのことをボスと呼んでいるということから「フサエ=ボス」という可能性すら考えられます。
ベルモットはフサエの◯◯
そしてまたブローチの話に戻りますが、このブローチのブランドを手がけるフサエが組織の人間だとしたら、もちろんベルモットとも関係があるということになります。
しかも、ただ関係があるだけではなく、かなり近しい関係かもしれません。
というのも、2人とも髪の毛の色が似ています。
フサエは髪の毛が金髪、ベルモットはプラチナブロンドということで、2人に血縁関係があると考えてもおかしくないでしょう。
- ベルモットがフサエブランドのファン
- ベルモットとフサエに血縁関係がある
この二つの仮説から考えられる可能性、それは、ベルモットはフサエの母親であるということ。
””ベルモットがイチョウのブローチを欲しがったのは、娘のブランドだから”” だとすれば合点がいきます。
『イチョウ色の初恋』でフサエとビリーが乗っていた車の中に、湯気の立ったコーヒーと、3人分はあろうかと思われるファストフードのゴミがありました。
フサエとビリーの他にもう1人、つい直前まで誰か居たことを思わせる描写です。
このもう1人というのがベルモットで、娘のフサエとベルモットの再婚相手の友人であるビリーの3人で車内で何か話しながら飲食していたらそこにコナンと灰原が現れ、咄嗟にその場から離れて身を隠した、という状況だったのかもしれません。
ただ、この仮説には穴があります。
なぜなら、もしかしたら初恋相手である阿笠博士に40年越しに会えるかもしれないと思ってイチョウ並木のその場所に来たのに、ベルモットがそんな場所についていくかという疑問が生まれるからです。
初恋相手が阿笠博士だとベルモットに知らせずにいたのならこの疑問も解消できますが・・・
灰原センサー
しかし、フサエとビリーが組織の人間だとすると、ある疑問点が生まれます。
それは、『イチョウ色の初恋』で灰原はフサエとビリーに接近したにも関わらず灰原センサーが発動しなかったという点。
ただ、これは組織を抜けて時間が経ちセンサーが鈍くなったからと考えることもできます。
単行本35巻の『迷いの森の光彦』(アニメ289~290話)では、10億円強奪事件の前は姉からでさえ匂いがしたのに、平和な生活に慣れてそのセンサーも鈍っているのかもと灰原本人が言っていました。
灰原哀「今、感じなかった・・・私、何も感じなかった・・・どうして・・・」
(名探偵コナン35巻より引用)
もしくは、フサエとビリーはコードネームを与えられておらず中核メンバーではないのだとすると、灰原センサーが働かなかったのも頷けます。
おわりに
皆さんはベルモットとフサエに何らかの関係があると思いますか?
ぜひ皆さんの考察もお聞かせください。
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